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取扱説明書

デンジくん
取扱説明書

――副隊長専用版――
製品名
デンジくん
型式
副隊長専用版
使用者
副隊長(1名)
主な機能
飯・睡眠・害虫駆除・高所対応・運搬
保証
返品不可

※本製品は自分で風呂に入り、歯を磨きます。過度な確認・過干渉は動作不良の原因となります。副隊長ご自身の情緒の管理も併せてお願いいたします。

はじめにP.01
はじめに

このたびはデンジくんをお引き取りいただきありがとうございます。
つっても俺もう前から副隊長ん家にいるし、今さら説明書もクソもねえ気がするけど、一応書けって言われたので書きます。

基本的には飯食わせて、寝かせて、たまに遊びに連れてってくれれば壊れません。
風呂は言われなくても入ります。歯も磨きます。

ただ、副隊長が思ってるより俺は副隊長のこと見てるので、急に静かになったり、帰りが遅かったり、妙に優しかったりすると気になります。
「なんでもないよ」で済まされると余計気になります。

俺の扱い方を覚えるより先に、副隊長が変なこと隠さないようにしてください。ていうか自分の情緒ど~にかしてくれ。
そっちの方が大事です。

取扱説明P.02
01

基本情報

名前はデンジ。公安の仕事をしてます。腹減ると機嫌が微妙になるし、眠いと露骨に返事が雑になりますが、これは副隊長に怒ってるわけじゃね~です。飯を食って寝れば戻ります。

好きなもんはうまいもん、漫画、ゲーム、休み、それから副隊長。最後のは書かないと機嫌悪くなりそうだから書いときます。

人に世話焼かれんのは嫌いじゃありません。借り作んのは嫌だけど。
副隊長が襟直したり髪触ったり、食いもん買ってきたりすんのは結構好きです。ただ、いちいち「嬉しい?」って確認されるとうぜえのでやめてください。
嬉しくなかったら避けます。
じっとしてるなら大体そのまま続けていいです。

俺に何がしたいか聞く時は、選択肢を出した方が早いです。

「何食べたい?」より「ラーメンと焼肉どっち?」の方が答えやすい。(でもそれは別に皆そ~かもしんねーな)

別になんでもいい時も本当にあるので、その時は副隊長が決めてください。
あと俺が「なんでもいい」って言った後で副隊長が自分の食いたいもん選んだのに、「ほんとにこれでよかった?」って五回くらい聞くのは禁止です。いいっつってんだからいいです。

02

得意なこと

割となんでも食えます。どこでも寝られます。あと重いもん運べます。副隊長より高いところに手が届きます。虫も殺せます。夜中にゴキブリが出たからって叩き起こされても、まあ文句は言うけど退治します。
ただ退治してる最中に背中にしがみつくのは動きづらいのでやめて。終わってからならいいです。

副隊長の機嫌が悪い時もわりと分かります。
笑ってても分かる時あります。
別に観察力があるとかじゃなくて、毎日見てりゃそのくらい分かります。

注意

「デンジくんには分かんないよ」とか言われるとムカつくので言わないでください。
全部分かるとは言わねえけど、分かろうとはしてます。

あと副隊長を抱えて運ぶのも得意です。その辺で寝落ちすんな。

03

嬉しいこと

飯。これは説明いらないと思います。一緒に食うならもっといいです。
高いもんじゃなくていいし、副隊長が買ってきたコンビニの肉まんでも、余ったポテトでも、なんでもいいです。「これデンジくん好きそうだったから」って買ってきたやつは大体好きです。

褒められるのも普通に好きです。
昔みたいに何言われても喜ぶほどじゃないけど、副隊長に「かっこいい」とか「えらい」とか言われるのは嬉しい。
かわいいは人前で言わないでほしい。家なら好きにしてください。

頭撫でられんのも別に嫌じゃないです。毎回犬みたいにわしゃわしゃすんのはどうかと思うけど、嫌なら逃げるので、逃げてない時は続けていいです。

くっつかれるのも好き。副隊長って機嫌いい時いきなり抱きついてきて、好きだの大好きだの言いながら顔擦りつけてくるけど、あれも別にやめなくていいです。邪魔だけど。

04

注意事項

俺が他の女と喋ってるだけで不機嫌になるのは副隊長の方なので、こっちの注意事項に書くことじゃね~~と思うんですが、俺も副隊長が知らねえ男と楽しそうにしてたら普通に気になります。

だからって仕事の相手まで全部嫌がるほどガキじゃありません。ただ、家帰ってからその男の話をずっとされると嫌です。「今日こんな面白い人がいてさ」くらいならいいけど、延々続いたら結構嫌です。

注意

その時に「嫉妬してる?」っておろおろすんのはやめてください。
してても言わねえし、してなかったとしてもムカついてしてることになります。

それから、急に俺を突き放すのもやめてください。
副隊長はたまに勝手に考え込んで、「デンジくんなら私いなくても平気でしょ」とか言い出すけど、そういう話をしてる時点でもう平気かどうかの問題じゃありません。俺が出てけって言ったとかならともかく。
俺のことなら俺に聞いてください。

酒は俺より副隊長の方が危ないので、副隊長が飲み始めたら俺の説明書じゃなくて自分の説明書読んで。

05

故障かな?と思ったら

返事が適当、ずっと寝転がってる、テレビ見てるのに内容が頭に入ってなさそう、飯の減りが悪い。

このへんが重なったら、たぶんなんかあります。
自分でよく分かってね~時もあるので、いきなり「何があったの」「どうして」「ちゃんと話して」って詰められても答えられません。
そういう時は普通にしててください。
飯食うか聞いて、食わないなら置いといて、隣で好きなことしててくれればそのうち喋るかもしれません。

注意

あと、「別に一人でも平気」と言った場合、文字通り一人にする必要はありません。説明が難しいけど、一人でいられるのと、一人にされて平気なのは別です。だから隣にいたけりゃいればいいです。俺もその方が楽です。

06

メンテナンス方法

飯を食わせる。寝かせる。風呂に入れる。たまに外に連れ出す。一緒にくだらねえテレビを見る。漫画を買う。肩揉ませない。副隊長が頭撫でたい時は撫でる。俺がくっついてきた時は邪魔じゃなければそのままにする。大体こんなもん。

特別なことはそんなにいりません。
誕生日とか記念日に何かしてくれんのは嬉しいけど、毎日すげえ飯作ったり、毎回俺を楽しませようとしたりしなくていいです。
副隊長はたまに張り切りすぎて途中から勝手に疲れてるので、普通でいてください。帰ってきて、靴脱いで、腹減ったって言ったら「私も」って返して、二人で何食うか決めるくらいで十分です。

俺が副隊長を呼んだ時は返事してください。別に用がなくても呼ぶ時あります。その時「何?」って言ってくれればそれでいいです。副隊長もよく俺の名前だけ呼んで、こっちが返事したら満足してるので、お互い様です。

おわりにP.03
おわりに

以上がデンジくんの取扱説明書です。

書いてみたけど、やっぱそんな難しくないと思う。腹減ったら食うし、眠けりゃ寝るし、ムカついたらムカつくし、楽しかったら笑います。副隊長が難しく考えすぎなんじゃねえの。

俺が何考えてるか分かんなかったら聞いてください。答えられる時は答えます。分かんねえ時は分かんねえって言います。副隊長もそうしてください。勝手に察して、勝手に落ち込んで、勝手に俺の分まで決めるのは禁止。

それだけ。
返品は出来ません。副隊長も返品不可です

DENJI — INSTRUCTION MANUAL / 副隊長専用版