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「ふふ、かわいそ〜なデンジくん……♡キミの初めてはマキマさんじゃなくて好きでもないこの私がうわっなんだこれデッッッッカ!!!!!!」

 副隊長は動揺していた。レイプしようと思った相手のパンツを下ろしたら、人生で見たこともない化け物みたいなデカチンが勢いよく登場してきたからだ。

 デンジは動揺していた。レイプされそうにたったかと思ったら自分のチンチンを取りだした途端に相手が固まったからだ。








 事の発端はほんの些細な嫉妬だ。


 いや、些細じゃないね。私にとっては死活問題ですよ。

 デンジくんと一緒にご飯に行く約束をしていた。ちょっと良い雰囲気のカフェ。コーヒーが一杯700円くらいするような。一応はデートかな〜ってことでワクワクしてたのに、3日前になってデンジくんはこう抜かしやがったのだ。

「なー副隊長、やっぱ日にちちょっと変えてもいい? マキマさんがデートしようって誘ってくれてさぁ……」


 おい!!!!!!!!

 せめて嘘ついてよ、女心知らんのか君は!!!!!!


 普段はぶんぶん尻尾を振ってくるくせに、マキマさんが視界に入った瞬間私のことなんて道端の石ころみたいに無視するんだから。

 むきいいいいいいい!あの赤毛のどこがいいのさ。……いやマキマさんは最高の女ではあるんだけど、それはそれとしたってさあ。こっちだってじゅ~~ぶん年上美女でしょうが!

 ……まあ、要するに。

 てなわけで、約束をあっちの都合、それも女が理由!!!!でリスケされて、激怒していたのだ。すっぽかされた訳じゃないけど、それでも結構カチンとはくる。

 普段は自分にデレデレしている癖に肝心なところになると必ずマキマさんのことを優先して煮え切らない態度を取ることに、激怒しつつメンヘラを大爆発させていた。ちきしょ~~ほいたらもう強硬手段に出て既成事実を作るしかない!

  相手は未成年? 知ったこっちゃないね。だってデンジくんに人権なんてないもーん。



 手口はこう。

 でれでれと後ろをついてくるデンジを「新作のゲームあるよ」と家に誘い込み、あらかじめ用意しておいた飲み物(市販の風邪薬と強いお酒とちょっとした筋弛緩剤を混ぜたもの。良い子は真似しちゃいけません)を飲ませる。

 案の定、数分もしないうちに「なんか……体がふわふわするぅ……」と呂律が回らなくなったデンジくんをベッドに押し倒し、上から覆いかぶさって、抵抗できないのをいいことにキスをして服を寛がせた——。


 そこまでは、良かった。完璧な計画だった。

 私の手練手管でとろとろにして、大人の女の味を教えてやって、マキマさんなんてどうでも良くなるくらい骨抜きにしてやるつもりだった。


 問題は、パンツを脱がせた途端中から勢いよく飛び出してきたブツが、これまでの長い遊び人人生の中でも見たことがないほどの傑物だったことである。

「な、なにこれ……えっ……え? な、なんで……」

 思考が止まる。目の前にある現実が処理しきれない。いや、男の裸なんて見飽きるほど見てきたし、デビルハンターなんて稼業をしてりゃ、死体やらなんやらで人間のパーツなんて嫌というほど見る羽目になる。

 でも、これは。

 デンジくんは痩せ型だ。栄養失調気味で、あばらが浮いてて、筋肉はついてるけど細マッチョの部類。なのに、股間についているそれだけが、まるで別の生き物みたいじゃないか。というか率直に怖い。デカすぎる。

「いや……は? ナニコレ……」

「……え、え、オレの、なんか変なの……?」

 あまりの動揺っぷりが伝染したのか、薬でとろんとした目を瞬かせながら、デンジくんが不安そうに声を上げる。

「いや、変っていうか……君、これ、まじで、何?悪魔の力?なんか悪魔の心臓の力とかでこっちも凶悪化してない?」

「し、知らねーよ……別に、もとから、こんなんだぜ、俺」


 素かい!!!

 栄養状態の割に身長でけーなとか色々考えてはいたけれども、なんというか……あのクールなマキマさんがデンジくんに目をかけてる理由ってまさかこれか!!??(絶対に関係ない)成人を待っているのか!!??!?なんて、ありえないくらい失礼なことが頭をよぎる。

「なー……なんか、怯えた顔してね〜……? 大丈夫かよぉ……」

「はっ!! な、なにを。レイプされている側が強姦魔のことを心配するんじゃない!」

 違った。呆けている場合じゃない。自分から襲っておいて、あっちのデカさにビビって逃げ出したなんて、私のプライドが許さない。

 そうだ、元々どうしようとしていたのか思い出せ。そうそう、半立ちのこれを口でちゃんと大きくして、準備万端にしてから受け入れるつもりでってこんなもん口に入るわけねーだろ!?!?!

 ……でも、ここで怖気づいてどうするのか。やると決めたらやる。覚悟を決めて、震える手でその質量を掴んだ。熱い。脈打ってる。血管が浮き出てて、硬くて、怖い。

「……副隊長?」

「黙ってて」

 精一杯の強がりを吐いて顔を近づける。意を決して、先端に舌を這わせた。ビクッ、とデンジくんの体が跳ねる。それだけで口の中がいっぱいいっぱいになってしまった。

 冗談抜きで、亀頭だけで口内がくるしい。頬が内側から限界まで押し広げられる感覚。歯が当たらないように唇で包み込むだけで精一杯。喉の奥が詰まるような圧迫感に、生理的な涙が滲んでくる。

「ん、ぐ……、ふ……っ」

「うお……っ、なんか、すげぇ……あったけぇ……」

 無理して舌を動かす。裏筋をなぞり、先端を吸い上げようとするけれど、あまりの太さに吸うことすらままならない。飴玉を舐めるみたいに、表面をぺろぺろと這い回ることしかできない。

 それでも刺激は十分だったらしい。どうせデンジくん童貞だろうしな。拙いフェラにも反応して、口の中で血管の一本一本がさらに膨張していくのがわかる。

 太い血管が脈打つ感触が、唇を通して脳髄に直接響く。硬度が増していく。ただでさえ大きかったそれが、熱を帯びて、さらに一回り、二回り……。

「っ、ぷは……っ!」

 限界だった。これ以上加えていたら窒息すると思って、慌てて口を離す。その瞬間、解放されたそれが、バイン! と音を立てんばかりの勢いで跳ね上がり、私の頬をペチリと叩いた。痛い!

「おあ、へーき?」

「へいき、だけれども……」

 血管が怒張し、赤黒く変色し、先走り汁を滲ませながら天を突く……なんていうんだろ。巨塔と呼ぶのがふさわしい感じ。さっきまでの半立ちが可愛く思えるほどの圧。可哀想に、こんなもんぶら下げてたらずっと苦労するだろうな本気で。今後女の子とお付き合いすることがあったとして、こんなもの見せつけたら処女はまず泣き出すし、経験者であっても物怖じするだろう。

 ……私は極めて自主的にその第一号に名乗りを上げようとしているわけだけれども、もうちょっとここで逃げたいもん。遊び慣れている私でさえこうなのだから、デンジくんの今後が思いやられる。

「…………ふーー」

「ん……な、ふくたいちょ、なんでやめんの……」

「やめ、ない。ちょっと休憩してるだけ……」

 これが、私の中に入るか? 物理的に無理過ぎるって。

 死ぬ。内臓破裂して死ぬ。悪魔に契約で内臓持ってかれる前に、デンジくんに内臓破壊されて殉職する。


 とろんとした目で、でも期待に満ちた熱っぽい視線で私を見下ろすデンジくん。勘弁してーと叫びたいが、そもそも発端は私だから文句言えないんだよなマジで。とりあえず、挿入は保留。死ぬから。まずは外堀から埋める……もとい、外側から攻める作戦に変更だ。

 内心でそう作戦会議を可決し、デンジくんに跨る。

 そのまま甘えるように首に腕を回した。このまま挿入したら物理的に体が裂ける未来しか見えない。ならばテクニックで、この凶器を収納せずとも彼をイかせてしまえばいいのである。これぞベテランの危機回避能力。

「ん……ちゅ、れろ……」

「んんっ!? あ、ぅ……っ」

 絡みつくようなキスを落とすと、デンジくんは素直に口を開けて私の舌を受け入れた。

 分かってたけど、さっき自分のモノをくわえ込んだ直後の口でキスされても全く嫌がらないねキミは。そういうその場の快楽に忠実なところ、嫌いじゃないよ。ていうかむしろ好き。

 お互いの唾液と、さっきの先走り汁の味が混ざった口内を貪りながら、ゆっくりと腰を擦り付け始めた。

「ん……っ、あ、ひ……っ、すげ、こすれ、て……」

「気持ちいい?」

 愛液ですっかりびちゃびちゃになった下着のクロッチ越しに、あの巨大な質量を感じる。あの〜、まるで鉄パイプか丸太の上に跨ってるみたいな安定感と異物感があるんですけど。でも、その現実を直視するとまた動けなくなるので、私は意識してデンジくんの目を見つめたまま、腰を前後に揺らした。

「は、ぁ……っ、ふくたいちょ、なんか、すごい、ぬるぬるすんの、あたる……ッ」

「あは、可愛い声。女の子みたいだねぇ」

 薬の効果もあってか、デンジくんの反応は普段より数百倍素直で、扇情的だ。とろんとした瞳が潤んで、私だけを映している。荒い息遣いがかかるたびに、背筋がぞくぞくする。

 ……あ、なんか、私まで興奮してきたかも。

「……ずらしちゃうね」

 濡れそぼった下着を指で強引に横にずらした。露わになった秘所を、怒張した先端にぬるりと擦り合わせる。

「う、ぁッ!? じか、直だ、すげ……っ!!」

「かたっ」

 デンジくんが首をのけぞらせて、快楽に耐えるようにシーツを握りしめている。かわいー……。その無防備な姿を見ていたら、なんだかすごく気分が良くなってきてしまった。

 ………………うん、うん。このまま素股でどうにかしようと思ってたけど、やっぱちょっと…………ちょっとじゃなくて相当だけど……私が頑張って、ちゃ~んと中に受け入れてあげたい。

 だって、私が、この子をこんなにしてるんだ。マキマさんじゃなくて、私が。だったら、最後まで私が責任を持って、めちゃくちゃにしてあげなきゃダメだよね。

 うん、視界に入れないようにしてたらそこまでおっきくなかったような気もしてきた。いける、いける。

「ん……♡んふ、盛り上がってきたね……♡それじゃ、食べちゃおっかな~……♡」

 内心で冷や汗をかきながらも、顔に出さないのが大人の余裕だ。

 膝立ちになって、先端を入り口にあてがう。「おおお……!」馬鹿っぽい顔で喉を鳴らすデンジくんがかわいい。こっちもかわいいサイズだったら良かったんだけどね!小さい分にはいくらでもかわいがったんだけど!

 ゆっくり、ゆっくりと腰を落として、どうにか亀頭の傘の部分までは飲み込んだ。

「は……」

 分かってたけど、キッツい!!!!!

 だってそもそもただでさえ20センチ近く体格差があるし、私自身も小柄な方だ。対してデンジくんは、骨格からしてしっかりした男の子。


 デンジくんのお腹に手をついて、ゆっ……くり、本当にミリ単位で腰を沈めていく。内壁がみっしりと押し広げられる感覚。熱くて、硬くて、ちょっと(うそ、本当は結構)痛い。流石にね。

「っ……きっつ……! やっぱ、なんか、平気じゃねーだろ……無理しねぇ方がいいって」

「やかましい、っ……焦らしてるだけ、だもん、子供は口をはさまな……あっ!?」

「……まじで? じゃあこういうことしても、平気?」

 デンジくんに手を掴まれたかと思ったら下からガツン、と突き上げられて、思わず変な声が出た。腰が抜けてへたり込みそうになるのを、どうにか気合で耐える。半分。下から思い切り突き上げられた影響で、半分まで一気に入ってしまった。……とはいえ半分だ。まだ、半分くらいしか飲み込んでいないはずなのに、先端が一番奥まで当たっている感覚がある。

「は、は……♡! うご、かな、でっ……♡!」

「ほら、顔ぐっちゃぐちゃになってる。やっぱ無理してんじゃん……」

「う゛~~……!! 平気、だも、あっ!!」

「ふーん………」

 私の強がりを見透かしたように、デンジくんが鼻で笑った気がした。というか薬でふわふわしているはずなのに、なんで。……ああ、そっか、解毒はそりゃ早いか、人間じゃないもんな。

 弛緩剤を用意したのはなんだったのか。下から小刻みに、トントンと腰を揺らされる。それだけで、電流が走ったみたいに全身が跳ねちゃうから、自分の感度の良さが今だけは恨めしい。

「ひっ、ぅ……! だめ、まっ、て……っ!」

 涙目で唸る私を尻目に、デンジくんは楽しそうに腰を使い始めた。おい童貞!!? さ、さっきまでとろとろふわふわしてたのに、なんで、いつの間にこんなに余裕に。

「だめっ、だめなの! ぎゃくて、ん、するにしても、まだ早いっ! 大人しくしてっ!」

「だって副隊長、全然動かねーしさぁ」

「うごくっ、うごくからっ!」

 そう啖呵を切った手前引くに引けなくなる。

「ふ……それじゃ、うごく、よ」

 少し時間をかけて決意を固めてから、怖々と腰を揺らし始めた。……物理的に私が壊そう。ただでさえサイズ感が規格外なのだ。ちょっと角度がズレただけで、内臓の変な位置を小突かれてヒヤッとする。


 それでも、こちらにだって意地というやつがあった。

 下唇をぎゅっと噛んで、情けないあえぎ声が漏れるのを必死に堪える。一番奥、自分でもあんまり触られたくない場所にゴツゴツと先端が当たるたびに、頭の中が真っ白になりそうになるのを気合で繋ぎ止めて。

 大丈夫、大丈夫。私が上、私が上。こんな図体のデカいだけの童貞に負けてらんない。マジで。

 つらいのはつらい、けど、腰を振るのは苦手じゃないし、これならデンジくんも悩殺—ー 

 と、余裕ぶって下を見下ろすと、デンジくんは眉を寄せて……なんだかもどかしそうな、堪えるような顔をしていた。 


 え、なんで。


「う、あ……きもちよく、ない……?」

「や、気持ちいい! 気持ちい、けど、なんつーか……! もど、かしい?」

「ぅえ」

「先端だけあったけーのに下がすげー寒くて、へんなかんじ……」

 そ、そんな、殺生なことを言われても。これ以上は無理だってば。でも、言われてみれば確かに、まだ根本までは全然飲み込めてない。半分ちょっと。それがデンジくんにとっては生殺し状態ってことか。

「う゛ー……!!」

 それならもう素直に諦めて抜けばいいものを、私のプライドが、ここで負けを認めることを許さない。意地になって、無理やり腰を落とす。子宮が無理に押し上げられてくるしい。限界を超えていることは中に居るデンジくんにもなんとなく分かるのか、しきりに「無理すんなって……」と頭を撫でられるのが、情けない。


 というかちょっとまってよ。

 おかしいでしょ。

 これって一応レイプのはずなんだけど、なんで私がよしよしされてんの?

「やだっ、やだ、こんなのなんか変!私が上になってデンジくんの童貞食べちゃうんだもん! トロトロになるまで気持ちよくさせちゃうんだもんっ……!」

「そんなこと言ったって、ちゃんと入らねーんだから仕方ねぇだろ……ほら、一旦抜いて、ちゃんと話しよーぜ」

 すっかり弛緩剤もアルコールも抜けきっている。腰をつかんで持ち上げるようにして中からデンジくんが抜けて行って、寂しさにきゅ、と唇を噛んだ。

 もはやプライドはズタズタである。















 デンジくんをレイプしようと思ったがあまりにデカチンすぎたためまともに挿入が出来ず、心配された挙句に宥められて家に帰された。

 何を言っているか分からないと思うが私も分からない。何がどういう事なんだ。おかしいだろ、それって。


「という訳でデンジくん、このまえのレイプの続きをします!」

「マジでどういうこと?」

 デンジくんが両手を手錠でベットに縛り付けられた状態で呆れている。彼の腰回りには、分厚いメッシュ地の頑丈な布が巻き付けられ、ベッドのフレームにガッチリと固定されていた。そう、これこそが私の秘密兵器。

 『医療用・介護用抑制帯』!

 本来はおじいちゃんおばあちゃんがベッドから転落したり暴れたりしないように固定するやつだ。

「この前は不覚を取ったけどね……今回は完璧だから。」

「へー……なんか、本格的っつーか……なんでそこまですんの……?」

「愛ゆえに! あと私のプライドのために!」

「ほーん……?」

 他人事みたいに言うデンジくんにむっとしつつ、取り繕って不敵な笑みを浮かべた。

 ふふん。余裕ぶっていられるのも今のうちだぞ。この数日間、私がどれだけイメトレと準備をしてきたと思っているんだ。前回はあの暴力的なデカさにビビって敗走したけれど、敵の戦力を知っていれば対策は立てられる。


 下着を剥ぎ取る。相変わらず、バイン!! と効果音がつきそうな勢いで、そいつは現れた。改めて見てもやっぱりデカい。凶器だ。以前と変わらず。……でも、今日の私は一味違う。

「覚悟しなさいよデンジくん……今日は泣かしてやるんだから」

 デンジくんの股間に顔を寄せると、躊躇なくその先端を咥えこんで見せた。熱い。太い。相変わらずの存在感に一瞬「うっ」と喉が鳴りそうになる。けれど、ここで引いたらまた「大丈夫?」なんて心配されてしまう。それだけは絶対に阻止せねばならない!

 顎の力を抜いて、喉を開くイメージ。

 舌を平たくして、邪魔にならないように下顎に収める。

「お……?」

 デンジくんの腹筋がピクリと反応したのが分かった。そこから、さらに奥へ。呼吸を整えながら、ゆっくりと頭を沈めていく。頬が限界まで広がる感覚。口の端が切れるんじゃないかってくらいの圧迫感。でも、いける。たくさん練習したからね、今日のために。

 唾液をたっぷりと絡ませて、摩擦を減らしながら、ズルズルと根本の方まで飲み込んでいく。

「ん、ぐ……っ、んんぅ……ッ!」

「……ッ、うお、まじかよ……入っ……」

 苦しい 。生理的な涙で視界が滲む。喉の奥を異物が突き刺すような感覚に本能的な嘔吐反射がせり上がってくるけれど、それを理性でねじ伏せる。

 鼻で短く呼吸をして、さらに深く。

 カリの部分が喉を通り越して、食道の手前まで侵入してくる。

「っ゙あ♡♡やばっ、これ……♡」

 ふっふっふ、気持ちよさそう。でも、固定帯のおかげでデンジくんは腰を逃がすことも、逆に突き上げることもできない。逃げ場のない状態で、蟻地獄にズブズブと飲み込まれていくしかないのだ。

「っ、は……っ、んむ、ん、ちゅ……ッ、じゅるッ……♡」

 一度限界まで飲み込んでから、視線だけでデンジくんを見上げた。

 手錠で繋がれたまま、彼が目を丸くして、口を半開きにしている。

「っ、すご……」

 そう、それ。その顔が見たかったの!

「ふくたいちょ、なんか、すげー……あったかい、っ……」

「ん……っ、んぷ……ッ♡」

「っあ♡」

 喋る余裕を与えないように、再び吸い上げる。

 裏筋を舌先で強めに弾いてやると、ビクンと中で脈打つのが分かった。拘束帯がギシッときしむ。

「っ、ふ……♡ちょっと、やべぇ、かも……」

(勝った……!!)

 確かな手応え、あり!

 どうよデンジくん。これが大人の女の、そして副隊長のド根性ってやつなのよ……!前回はちょ〜っとテンパっちゃっただけだもんね。

「ふふふ……でもね、私の攻撃はこれだけじゃないもんね」

 一度口を離し、銀色の糸を引く唾液を拭うのもそこそこに、私は枕元に隠しておいた『とっておき』を取り出した。

 低い重低音を響かせる、大人専用の白い魔法の杖。

 そう、電マだ。

「っあ、それ、見たことある! 女の人に当てたら気持ちーヤツ!」

「ほえ。なんでそんなこと知ってんの」

「エッチな本ですげーよく見るぜ。ここぞって時にウィーンってすんだよな」

「ほげぇ……」

 意外な方向からの知識に、思わず変な声が出た。てっきり「なんだそれ?」って不思議がるかと思ったのに、エロ本知識で予習済みとは。なーんだ……。

「ま、まあいいや。本来は女の子に使うものだけどね、今回はデンジくんが『女の子』役なんだから。ほら」

「ああ? 俺男だって」

 抗議するデンジくんを無視して、振動するヘッドをデンジくんの下腹部、剛毛が生えそろった恥丘のあたりにむにゅっと押し当てた。

「うおっ!?」

「どう? どう? 腰の芯まで痺れるような快感があるでしょ〜?」

 期待を込めて顔を覗き込む。けれどもデンジくんは眉をひそめて、なんだか微妙そうに身をよじるだけだ。

「……んー、なんか、くすぐってぇ」

「えっ……そ、そこまで良くない? これ」

「うーん、なんつーか……不思議な感じ……? ムズムズするけど、気持ちいいかっつーと、別に……」

 がーん。

 私が使うとあんなにすごいのに……って、いやまあ、それはいいとして。

 ……男の子にはイマイチ効果が薄いのか。それともデンジくんが鈍感なのか。分からないけど、せっかく用意した秘密兵器が、ただのくすぐりマシーンに成り下がってしまった。

「そっか、違ったか。……ちぇっ、つまんないの」

 スイッチを切って、電マをポイッとベッドの脇に放り投げた。まあいい。機械に頼ろうとした私が浅はかだったのだ。やはり最後は人の手、ぬくもりこそが最強のアプローチなのである。

「じゃあ違う攻め方しようね」

「お、おう……次はなんなの」

「ここ」

 私はそっと手を伸ばすと、屹立する竿の根本、その下にぶら下がる二つの玉を掌で包み込んだ。なんかよく知らないけどデリケートらしいから。

 優しく、壊れ物を扱うように、指の腹を使ってモミモミと揉みほぐす。

「っ……!」

「お? こっちは反応いいね」

 さっきの電マの時とは違い、デンジくんの喉が小さく鳴った。

「にゅふ……副隊長さんの凄さが分かったかね」

「おう、でも、なんでこんなに上手くなってんの……?」

「そりゃ〜沢山練習したからだよ」

「……は?」

 得意げに鼻を鳴らすと、デンジくんの声が素っ頓狂に裏返った。なんだか様子がおかしい。眉間に深いシワを寄せて、とろんと蕩けかけていた目が急激に鋭さを取り戻していく。

「練習って、誰、と?」

「ひみつ〜。そんなことデンジくんは考えなくていーの」

「よかねーだろ、っ、おい、これ外せよ!」

「ふっふっふ、嫉妬してる?」

 ガチャガチャと手錠を鳴らして暴れようとするデンジくんに、余裕綽々で笑いかけてみせる。

 可愛いなぁもう。そうかそうか、私が他の男相手に練習してたら嫌ですか。愛されてるな〜私!

「心配しなくても、一番気持ちよくしてあげるのはデンジくんだからね〜。ほら」

 焦るデンジくんをなだめるように、再びその先端に唇を寄せた。舌先で転がすだけでなく、唇で優しく挟んで、甘噛みするように刺激を与える。はむはむと愛おしむように。

「んっ、やめ……聞けって!」

「ん〜……♡ 下もばっちり練習してきましたからね、覚悟しておきたまえよ〜……」

 口から離して、糸を引くそれを指でなぞりながら妖艶に微笑んで見せた、その時だった。


 パキ。

 頭上から、乾いた硬質な音が響いた。

「え」

 見上げると、デンジくんが状態を起こして、ベットに肘を着いてを見下ろしている。その手首にあるはずの手錠は無惨にねじ切られ、千切れたプラスチック片がシーツの上にパラパラとこぼれ落ちているのが、見える。

「え、あ、は、な、なんでっ……」

「プラスチックの手錠なんか付けられたところですぐぶっ壊せるに決まってんだろ。付き合ってただけだっての」

「ひっ……」

 う、う、裏目った!もしものときに工具で壊せるように、ガチじゃなくてアダルトグッズの手錠にしたのが不味かった!!

 手さえ自由になればあとは簡単なものだ。さっさと腰に巻きついていた拘束ベルトを外したデンジくんが、のそりと身を起こす。その影が私の上に大きく落ちてきて、本能的な恐怖で背筋が凍ってしまう。

 目が、マジのマジで、笑っていない。

「なあ、練習って、誰としたんだよ」

「え、あ、あ、な、なんで、急におこって」






「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!??!!?♡♡♡♡♡♡♡♡」

「おーまた吹いた。マジで相手が女だと効き目すげーな」

 デンジくんの妙に感心したような声が部屋に響く。視界がチカチカする。腰が勝手に跳ねて、ベッドのシーツを爪が破けるほど掻きむしった。なんで、なんで、なんでこんなことに。

 あれから形勢が、完全に逆転していた。私の手から奪い取られた魔法の杖は、今やデンジくんの手によって凶悪な尋問器具へと変貌を遂げている。な、な、なんで。容赦なくクリトリスに押し当てられ、もう5回……いや6回? 連続で強制的にイかされて、頭の中は真っ白、体はガクガクと痙攣して言うことを聞かない。

「はっ、ひ、あ……っ、もう、むり、しぬ、ゆるし……っ」

「んー? まだ元気そうじゃん」

 涙と涎でぐちゃぐちゃになった顔で首を振るけれど、デンジくんは涼しい顔だ。それでも一応は私の懇願を聞いて電マを一旦離すと、今度は濡れそぼった入り口を、自身の指で浅く、あえてじらすように抜き差しし始める。

「あ、あ、あ……♡」

「んで、そろそろ誰相手に練習してたのか言う気になったかよ」

「やだ、やだあっ、もおやだあ゙……♡♡」

 指の感触だけで背筋が跳ねる。感度が限界まで高まっているせいで、ちょっと触れられるだけで電流が走ったみたいになる。もう訳が分からない。なんにも考えれない。

「ふーん。答えねえんだ。んじゃもっかい当てるしかねーな」

「や゙!! 言う!! 言いますから!!!」

 脅されて、ようやく少しだけ頭が回った。ぐちゃぐちゃの状態のまま、必死にバカになった脳みそを使う。

「い、う……いいます、からぁ……っ、ひぐっ」

「おう。で? 誰とやったの」

「だ、だれとも、してない……っ」

「あ?」

 不機嫌そうに声が跳ねる。ヒッ、と喉が鳴った。

「ち、ちがうの! お、おもちゃっ……おっきいの、買って、練習してたのっ……」

「おもちゃ?」

「そ、そう……っ! だって、でんじくんくらいおっきい人、しらない、からっ……ふつうの人じゃ、練習になんない、からっ……!」

 あ、死にたい。言葉にしてまた思った。こんな、顔から火が出るほど恥ずかしい告白を、子供みたいな嗚咽混じりに。レイプってなんだったんた。これじゃ完全に立場が逆だ。

「ふーん……?」

 そう、私が練習相手に選んだのは、必死に顔を隠して飛び込んだアダルドグッズ専門店で見つけた、海外サイズのディルド(上級者向け)だったのだ。

 というかそもそも、君に出会ったあとの私が人間相手に浮気なんてするわけないじゃないか、バカ!まあそこまで信用がないのは私の自業自得なんだけども……(メソメソ)。

「……あっそ。なら、出せよそれ」

 はた、と顔をあげる。

「なっ、にゃ……?」

「練習に使ってたの、どこにあんの。……それとも嘘だから言えねぇか?」

「嘘じゃないぃっ……! あ、あ、ひっぐっ、えっと、そこの、おくっ……クローゼットのとこ、ある、からっ……!」

 疑いの眼差しを向けられて、咄嗟に必死に指差す。言わなきゃ良かった、と思ったのも後の祭り。デンジくんは私を一瞥すると、のそりとベッドを降りてクローゼットの方へと歩いて行った。ガサゴソと棚を漁る音がして、やがて「お」という声が上がる。

「……うわ、マジであんじゃん。すげーなこれ」

 戻ってきたデンジくんの手には、禍々しいほどのサイズを誇るシリコン製のソレが握られていた。改めて客観的に見ると、変態の所業以外の何物でもない。し、死なせてくれ〜……、

「こんなん売ってんだな」

「………………ぅ」

 思わず羞恥に逃げようと身じろぎする私の頬に、その冷たいシリコンの塊をグイグイと押し当ててくる。

「……つ、つめたい……」

「なあ。これ使ってさ」

 デンジくんの顔が近づいてくる。

「どんなふうに練習してたの?」

「……ぅ。っ、言ったら、も、許してくれる……?」

「許す許す。ほら、言ってみろって」

 涙でぐしゃぐしゃになった顔を拭うこともできず。

 しゃくりあげながら、その恥ずかしい『一人遊び』の工程を、一から十まで説明させられた。お風呂上がりで、身体が温まった時に……ローションをたくさん塗って、濡らして、指で沢山解して、……それから、それから。まるで取調室の容疑者のように、ポツリポツリと自供していく。羞恥心で身体が熱い。もうお嫁にいけない。デンジくん結婚してよ。責任を取れ!

「……で、奥まで入ったら……終わり、です……」

「へー」

 すべてを吐き出し、私は背後で私を抱きかかえているデンジくんにすがりつくように上目遣いを向ける。

「ね、も、終わりでいー、よねっ……?」

 もう許して。十分反省したから。ちらちらと向ける視線の先にはまだどデカいディルド。早くしまって欲しい。表に出してて欲しくない。もうお家に帰りたい。ここがおうちだけど……。

 でも。デンジくんは、おもちゃを放り出すどころか、空いた右手で私の膝裏を掴んだ。

「ん」

「ふぇっ!?」

 抱きすくめられた状態のまま、私の両足がガバッ! と大きく左右に開かれる。

「わ!!!! やだっやだやだ!」

「おう、大人しくしろって」

「にゃーーー!!!」

 恥ずかしいなんてもんじゃない。いわゆるM字開脚の状態で、最も無防備な場所を、私の背中に密着したデンジくんに丸晒しにする格好だ。背面座位とかなんとか言ったっけ。じたじたと暴れようとするけど手足に力が入らない。

「んじゃ、今から俺がそれやるわ」

「ほえ、は、えっ……?」

 耳元で落とされた言葉の意味が理解できず、おもわず間の抜けた声を上げた。

 やる?な、な、なにを……?

「だから。俺がその『練習』、再現してやるって。だってそんなに好きなんだろ? おもちゃで遊ぶの」

「は……ち、ちが、すきとかじゃ、なくてっ」

「俺とエッチするよりそっちの方がいいってことじゃん。わざわざこんなデカいの買ってまでさ、ずーっと練習してたんだろ? 俺に相談もしないで」

「ひっ……!」

 デンジくんの声は平坦だ。怒鳴っているわけでもない。でも、背中にピタリとくっついている体温と、足の付け根を掴む指の力が、雄弁に語っている。

 

 あっ、これ全然めちゃめちゃ怒ってる!!


「まっ、待って、ごめ、ごめんって!」

「あーはいはい。ほら、力抜けよ。散々イったし、練習通りにすりゃ入んだろ」

 言うが早いか、デンジくんは先ほどの極太おもちゃを、私の濡れた入り口にあてがった。冷やリとしたシリコンの感触にビクリと腰が跳ねる。




ここで小説は終わっていた。

正気か!?だれか続き書いてくれ

「あのな。一緒に飯に行った日に、あいつにこう言われた。『私が死んだ後、デンジくんが律儀に何かを言いに来たら、一言こう突き返してやってください』ってな。……あいつに託されたのは、この一言だけだ」


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